中区 栄の雑草
今回はオオイチゴツナギを取り上げました。
例によって類似品が多いため、種の見分け方には自信がありませんが、オオイチゴツナギにしておきます。 別名カラスノカタビラでイチゴツナギ属(Poa)、同属にはスズメノカタビラやケンタッキーブルーグラスがあり、鮮やかな緑色が特色です。

越年草と思われますが、書物によっては一年草となっており、実際のところどうでしょうか?よく知られているスズメノカタビラの大型版といった感じですが、こちらは草丈20~30cm、しかし、ただ大きいだけに踏みつけには弱い印象があります。

かなり前に、スズメノカタビラが高麗芝の冬場のオーバーシードに使用できるのではないかと書いたことがありますが、オオイチゴツナギではまず無理、また芝生の代用として使えそうですが、ケンタッキーブルーがある事から、わざわざオオイチゴツナギを芝生として使うことはないでしょう。

もっとも、オオイチゴツナギ自体、樹木にはあまり迷惑をかけることがなく、高麗芝より踏圧に弱い雑草ですので、放っておいても問題ない雑草かも知れません。採取資料は歩道緑地帯に生えていたもので、結構繁茂していました。

草丈は20cmくらいになっており、これから冬越しという割にはよく生育しています。先にも記したとおり、一年草とすればもう生育終期でしょうし、多年草とすればこれからが生育期ですが、採取資料を見る限りでは冬を越し春に再び穂をつけそうな感じで、因ってここでは越年草としておきましょう。
オオイチゴツナギ
参考資料
原色日本植物図鑑Ⅲ 保育社
牧野新日本植物図鑑 北隆館
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